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重力に逆らうカタチ今回は、やはり以前セルフワークでつくった下図のペーパーケースをヒントに、トライアルしたいと思っています.
上図のモノを作ったとき、こんな感じで紙を折ったりして試作のスタートをしました.
それっぽく言うと「平面の紙を、美しくもしくは面白く立ち上げる」というトライアルです. 紙はぺらぺらの平面ですが、それを立体にする試み、ひとことでいうと折り紙です.
思えば「紙」はゼロに近い弱いモノ、建築だったり彫刻だったりから一番遠いところにあるなと感じます、それでも「紙」を連想できる建築や彫刻を見てみました.
建築 フランク・ゲーリー
ウォルト・ディズニー・コンサートホール
google画像検索より掲載
下図は、その模型です.机の上のぐちゃぐちゃとあった紙が、そのまま大きな建築になったような感じ.
つづいて、
ル・ルボ脳研究所 google画像検索より掲載
下図は、その模型です. もはや紙じゃないと表せない表情、紙の弱さを存分に活かしているように見えます.
google画像検索より掲載
次に彫刻を見てみました. この彫刻は、軽やかで伸びやか、でも雨や風に争うよう凛としています.
彫刻 コンスタンティン・ブランクーシ
google画像検索より掲載
実際は紙ではなく石や木、ただその塊です. 軽やかに伸びやかで美しい、まるで紙のように軽快だと形容できそうです.
メタ的な目線でこれらは何をやってるかと俯瞰してみると「重力に逆らうモノ」というようにも見えます. 前回触れた、重力に逆らうカタチはどんなものがあるか、自分なりに見てみました.
例えば貝の螺旋構造は、重力に反した構造に感じます.
貝をミクロとして、相似形をマクロな建築物に見てみました. 下図グッゲンハイム美術館の内部が、貝のようです.
google画像検索より掲載
そして外観も貝のようです. google画像検索より掲載
例えばきのこの菌糸構造も、重力に反した構造に感じます.
きのこがミクロとして、相似形をマクロな建築物に見てみました.サグラダファミリアの内部が、キノコのようです. 次の菌類も重力に逆らったようなフォルムです. google画像検索より掲載
カサバトリョの外観. こちらもキノコのアミアミ、粘菌類を連想します. google画像検索より掲載
固体の幾何構造. 下図はクリスタルの結晶です、重力に逆らってる感じがよく出てます. 大都市のビル群にも見えます.
google画像検索より掲載
「重力に逆らうカタチ」というワードでモノを見る、何か造形するときのヒントの1つになりそうです.