10.
セルフワークの展示の準備もあり、時間の加速度が凄い。いつだか誰かに「何で展覧会・展示会をするんですか?わざわざ大変じゃないですか?」と聞かれて以来の返答。もちろん生計やらお仕事としてやってるのだけど、その上で何で?というと、この加速度の後に起こる(自己満足的な)達成感みたいなものと、その反応がいろいろ面白くてやっている。マラソンとか登山的なことなのかも。
東京は、もちろん加速度があって、周辺の加速風景のせいで時間が止まったようなモノ、例えば取り壊されず残った古い家や工場など、それが逆流して踏ん張って見えたり、反発してるように見えたりする、そういうところの東京が好き。
京都はどうかというと、東京とは空気が一変する。ほぼ全てが古いし止まっているかのよう。そうなるとちょこまか動いてるのは人間だけで、その空気は何もしないでいいし、慌てる意味なんてどこにもないし、自分のペースでしたい事をすれば良いという沼のような空気がある。
学生はというと、やはりそうで「そんなに無理して作らないとダメですか?これで許してもらえます?」みたいな本音が聞こえそう。だと、つい「まあ無理しないでいいよ、作りたい人が作ればいいんだし」と東京と京都の空気のギャップ通りに、僕も本音を言ってしまう。
というわけで、のんびりしてしまう。でも、そういうデザインの魔法のような加速度アトラクションの楽しみ方も味わってもらいたいところ。
以前ここにも書いた、自前で撮った日光写真の続きを新たに撮ってもらった。これで何か作ってみようと思う。澁谷さんの8×10、贅沢仕様なので、どういうカタチかで還元しないといけないなというプレッシャーも感じつつ楽しむ。
もう1つの授業、アナログに手描きした色やら線をデジタルに取り込むという作業。カラーインクをこぼしてしまって大変、僕ひとりでてんやわんや。